【銀座のクラブ街に究極のおもてなしがあった】お箸でいただく創作フレンチと日本酒のペアリングが楽しめる「GINZA NARASHIBA」
皆さんは、食事をするお店を選ぶ時にどのような点を重視されますでしょうか。
アクセス、メニュー等々人によって、その状況によって様々かと思いますが、サービスを提供する側の心のこもった「おもてなし」は共通する所ではないでしょうか。
今回ご紹介するお店は、お箸で食べる創作フレンチ一品と日本酒一種をペアで提供する「ペアリング」で豊かな味わいを提供する銀座の隠れ家的フレンチレストランです。その料理と相性の良い日本酒の一期一会を愉しめるそのお店には、なんと、メニューがありません。
究極のおもてなしを追求する「GINZA NARASHIBA」の店主、高橋さんにお話しを伺いました。
日本酒×フレンチがコンセプト
――日本酒とフレンチの組み合わせは珍しいですね。
1年半前にこのお店を立ち上げましたが、その頃、日本酒とフレンチというペアはなかったですね。
――なぜこのペアをコンセプトとしたお店を始めようと?
フレンチ出身のシェフと話していて、フレンチと日本酒という組み合わせは、他にはなく、強烈なコンセプトだなと。実際、私自身は、日本酒は和食よりも洋食の方が合うと思っています。
実は、私はもともと日本酒は好きではありませんでしたが、以前、愛知の酒蔵「醸し人九平次」でPONTNEUF(ポンヌフ)というお酒を飲んでその味に衝撃を受けました。
とても飲みやすく、そして、洋食に合う日本酒があるという事に驚きました。和食よりも洋食のほうが合うと確信しましたね。
――「NARASHIBA(ならしば)」というお店の名前は?
茶の湯の茶器の名前が由来です。天下三肩衝の楢柴肩衝(ならしばかたつき)からですね。
歴史に詳しい方や茶道を嗜んでいる方は、ご存知かと思いますが、天下一品の壺と絶賛され、お客様をもてなす最高の道具とされています。
最高のおもてなしの気持ちを店名にも表してみました。
メニューがない=究極のおもてなし
――メニューがありませんね。
以前、焼肉屋を運営していた時がありまして、色々なお肉を食べたいとリクエストされたお客様に、おまかせでカウンターごしに一切れづつ焼いてさしあげていました。お肉の部位ごとに最適な食べ方がありますから、これは塩で、これはワサビでと焼いてさしあげたんです。そうしたら大変喜ばれて、以来「いつもの感じでお願い」とメニューを見ることもなくなりました。すべて任せてもらえる。その延長ですね。おもてなしの究極だと思います。そこで手を抜けば、次はなくなりますから。
――完全予約制?
すべて完全予約制で、予約を受けてから料理を決めます。ご予約時にお聞きしますが、お客様の苦手なものやアレルギーにきめ細かく対応しています。その日仕入れた新鮮な魚や肉、そして契約農家さんからの直送野菜を活用し、和テイストの創作フレンチをご提供いたします。また、シェフの意向で、一回作ったものは再度リクエストがない限り、二度と出しません。お客様ごとに、振る舞った料理とお酒は全て記録しています。