【銀座のクラブ街に究極のおもてなしがあった】お箸でいただく創作フレンチと日本酒のペアリングが楽しめる「GINZA NARASHIBA」
一番最初だけはフルコースを食べていただいて、当店のボリュームやテイストを知っていただければなと。二度目以降の来店ではちょっと一杯や、二次会で1、2品などカスタマイズできる自由さもあります。
また、お店自体の収容可能人数は19名ですが、最大10名とさせて頂いています。シェフと私の2人で、お客様ひとりひとりにご満足頂ける最大の人数だからです。
――ずばり、フルコースのお値段は?
食事とお飲み物含めて、11,000円くらい。銀座の中では、それほど高くないのでは。
――銀座という場所。
銀座という場所でお店を出す事は、初めから決めていました。私は、昔、役者をやっていたのですが、いかにリアルさを伝えれるかが大事な”殺陣”の稽古の時に学んだ「嘘からは嘘しか生まれない」という事が今に生きています。本物を提供して、お客様に判断して頂きたいという思いです。
――特別感。
入口の扉は準備中は開いてますが、営業が始まると扉を閉めてしまいます。普通は逆ですよね。目立つ看板とかは無しにして、見る人が見たら分かる行灯を目印に。道を何度か往復してやっと見つけられるお客様もおられます。
完全予約制なので、そうさせて頂いてますが、常連のお客様からは、普通に歩いていたら通りすぎてしまう様なお店を知っているという特別感があるというお声も頂いてます。
――あの丸い行灯のようなものは?
日本酒の蔵元で使われる杉玉または酒林といわれ、新酒が出来たことを知らせます。
最初は緑色なんですが、お酒が熟成するにつれて杉玉も緑色から茶色に変わっていき、それを見た人に熟成の具合が伝わる。お店自体も同じ様に熟成していきたいという思いです。フレンチレストランでこれを飾っているお店は他にないのでは。
――高橋さんのおもてなし精神の原点は?
一人っ子だったのが関係あるのかはわかりませんが、昔から周りの人を喜ばせるのが好きでしたね。お客様で何か企画してくれたら、全力でそれを盛り上げたいと思ってます。シェフと一緒に(笑)
――ペアリングでの日本酒とは。
例えば居酒屋で、お刺身に合う日本酒を頼んだとして、次に唐揚げを頼んだら、その前に頼んでいた日本酒と唐揚げが合うはずがないんです。結局、料理とお酒のどちらともダメにしてしまう。お料理ごとにピッタリあう日本酒は違いますからね。1品づつ合った銘柄と頂くのが自然です。
フレンチとのペアリングで提供している日本酒は、酸味、甘味、旨みのバランスを意識しており、フレンチ、日本酒の味わいをより一層引き立て、「日本酒が苦手」というお客様も、おかわりする事もある程です。
ペアリングの日本酒は、前日までにシェフが創る料理に合わせて決めておきますが、最終的には当日、お客様を見ながら決めます。私は、「料理に合った日本酒」を考えますが、そこに「お客様」が入る事によって想定外の事も起きます。本当にお客様に喜んでいただくためには、お客様との会話や表情が不可欠かと思っています。