「ネット上のセミナー受講で自信を得たから」等という例もありました。 

　

 

 

　

　起業・独立を目指す場合、どうしても「似たような立場から成功した事例」に目が向きます。

「50代で脱サラしたダメサラリーマンが今や年商〇〇万円のオーナーで快適ライフを満喫」

「まだ間に合う、ネットビジネスの必勝パターンで貴方もタワマン暮らしを手に入れよう！」

など等、今の私でも一瞬手に取りたくなるような魅惑のタイトルの書籍やネットの広告は

後を絶ちません。

 

　

　ですが、起業・開業で成功したいのであれば、

本当に必要なのは、失敗した事例です。

 

　書店の書棚を彩る成功本の影にどれだけの「屍」が折り重なっているかを知る事。

これが最も確実に「失敗しない為の条件であり、成功への早道」なのです。

　

　もっと、斜に構えた言い方をしますと、

「成功した本当のポイントを公開した成功本はない。」

くらいの「醒めた目で」参考にする事です。

 

　独立、起業のメリットには、

「自分で決めない限り、定年がありません。」

「体が動く間は働けます。」

「与えられた仕事をするのではなく、自分で選んだ仕事が出来ます。」

 

　その反面、

「会社員時代の様な有休や休職とは、無縁になります。」

「毎月一定の給料が入る保障は、ありません。」

「病気や事故で斃れても、貴方の替わりに稼いでくれる人はいません。」

 

　体が動く間は、働ける・・・

裏を返せば、動けなくなったら？50代でも60代でも、次の瞬間から「失業者」です。

　

そのリスクは全て「自己責任」です。

 

 

あなたが今、起業・開業を考えているのでしたら、

 

 

　

　最後に一言。

冒頭で紹介した中の「高原でペンション経営をしたい」といった元同僚は、その後どうなったか？

賢明にも自分で資料を集めたり、何か所か人気の避暑地を尋ねて既存のオーナーに相談にも出向いたのです。

 

　その結果、彼が出した結論は「夢の世界は甘くなかった。」でした。

 

　ペンションはまずは立地が問題で、アクセスの良さは万人受けしますから最重要課題であり、

次に外観や内装のセンス、あまりにその時のトレンドに特化したものだと、流れが変わった際には

時代遅れ、恥ずかしい見た目という評価になり、一気に客足が絶える。

 

　人気の観光地は当然競争も激しく、まずいい物件が出てこない、あった場合でもかなりの高額で

元を取るまでの時間が相当なスパンで考える必要がある、さらにその前提は常に稼働率100%を目指さなくてはならず、受け身の営業ではあっという間に周回遅れになるので、広告宣伝費は常に発生するし、旅行代理店の営業マンとは繋がりを持たない限り団体客や固定客を獲得するのはまず不可能、その為には接待や特別料金の設定もせざるを得ない。