最近の50代~60代が平日昼間によく行く意外な場所
仕事をリタイア・セミリタイアして時間に余裕ができてくると、今まで使えなかった時間帯が新しく生まれます。特に多くの人が会社に勤務中である平日の日中が、毎日ぽっかりと自由に。もしかしから人生で初めて。この時間を何かで埋めることになります。
ゲームセンター
ゲームセンターは最近の高齢者に人気があります。中でもメダルコーナーは憩いの場としてすっかり定着。少額をメダルに替えてコイン落としや競馬ゲームなどに賭けて遊び、運が良ければ何十倍にも増やせます。この「資産が増えていく」感覚が人を惹きつける魅力でしょうね。大量のメダルはお店に預けることができ、後日また来店した時に引き出せば実質無料で遊べます。公営ギャンブルやUFOキャッチャーや体感ゲームなどのコーナーは基本的に禁煙ですが、メダルゲームコーナーには一部でタバコを吸えるスペースがあったりしますので愛煙家の方も満足。平日の昼間だから多くの未成年は学校、若者は仕事中のため、50代以上の高年齢層にゲームセンターが占拠されていることもあるのだとか。
最近のコインゲームは子供だけの遊びにしておくには勿体無いほど良くできており、10数人が同時にプレイできる大型のメダルマシーンになると、ちょっとした遊園地のアトラクション並みに刺激的な演出を体験できます。さらに、近年日本での実現が噂されている本格的なカジノアミューズメントに近いゲームも導入されています。リアルな大型タッチパネル筐体で、ポーカーやバカラといったカードゲームをディーラーと共に疑似体験。安価で気軽に多くの遊戯を楽しめるので、暇を持て余した60代が集うのも頷けます。
映画館
全国のシネマコンプレックスではシニア割引がある所がほとんど。しかも、ファーストデイ(毎月1日)やレディスデイ(規定曜日)のように特定の日ではなく、一定の年齢以上なら通年いつでも割引料金で映画鑑賞できたりします。平日昼間なら客数も少なく座席が空いており、快適な映画ライフを満喫できるでしょう。封切りから間の空いた作品なら一層ガラガラですから、もしかしたら劇場を一人で貸切状態になるかも。
平日午前から映画を楽しむ同年代の人が増えているそうですから、もしかしたら同じ趣味の映画ファン同士、思いがけない出会いに繋がるかもしれません。毎週のように映画館へ通う間柄ならなおさら、気がついたら映画館デートに変わっているかも。気に入った映画を何回も観に足を運ぶ方も多いので、いつ新しい物語が生まれるか予想がつきませんね。
カフェ併設書店
単なる本屋さんではありません。店内にコーヒーやケーキを飲食できるオシャレなカフェを併設した書店が人気を呼んでいます。購入していなくても読みたい書籍や雑誌などを手に取って持ち込み、カフェに入店して深煎りコーヒーを啜りながら心ゆくまで読書に没頭できる仕組み。読み終わった本を気に入ったらそのまま購入しればいいし、そうでなければ元の棚に戻して退店しても構いません。お茶代さえ払えば、まるでタダで好きな本を読み放題みたいなシステムですね。何が嬉しいって、立ち読みではなくテーブル付きの座り読みが快適かつ堂々とできることでしょうか。
若い頃は本屋で何十分も立ち読みしては、店員から顰蹙を買った方もおられるでしょう。年齢を重ねた今では、5分もすれば膝や腰から悲鳴が聞こえてくるほど。ゆっくり腰を落ち着けて寛ぎながらの「立ち読み」は、贅沢なひとときかもしれません。
高齢化社会ということは、それだけ街中を歩く人々の年齢層が上がるということ。余暇を過ごす方法を探している人に合わせたサービスは今後どんどん考案されます。最近の50代~60代はアクティブになっていますから、平日の昼間から街へ繰り出した彼ら彼女らに意外な場所で出会うことも増えてくるでしょう。