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著者インタビュー『薬いらずで認知症は防げる、治せる!』佐藤俊彦医師

認知症医療の「定説」を覆した本、『薬いらずで認知症は防げる、治せる!』(イースト・プレス)の著者であり、画像診断の第一人者として年間3000人の脳を診断する宇都宮セントラルクリニック代表、佐藤俊彦医師にボケない方法、薬に頼らない老後のために注意すべきことについて伺いました。 

 

治療法が確立されていなかった認知症

――本を書かれたきっかけを教えてください。

 一般の方には、なかなか知られていないのですが認知症の治療法は、いまだ確立していないのが現状です。例えば「うちの親がボケてきちゃって、認知症かどうか診てほしい」と病院を訪れても、名ばかりの「専門医」による安易な診断で、「今のところ異常はみられませんね」と様子見になります。そうしているうちに認知症の症状が進んで、再度、病院を訪れると、ようやくMRI検査で「認知症」という所見を出します。次の処方は「お薬を出すので飲んでください」です。しかし薬を飲んでも症状は悪化するばかりです。今の認知症の治療薬は、病気の進行を遅らせることがメインになります。それよりも副作用のほうが深刻です。

 

 わたしは放射線科医として数多くの画像診断をおこなってきました。1997年の開院以来、常に最先端の画像診断を提供するなか、認知症の早期発見に画像診断がもっとも有効と確信をもつようになりました。そして、確立していなかった認知症の治療法に、最近になって根本的治療の可能性が出てきたことがわかったのです。「認知症は治らない病気」という定説が過去のものになりつつある今こそ、正しい知識、そして予防対策を知っていただくために、『薬いらずで認知症は防げる、治せる!』を刊行しました。

 

 

認知症は防げる、治せる時代に 

 

――認知症は治せるようになる、ということでしょうか?

 

著者の佐藤俊彦医師

 実は、認知症の原因とされている「アミロイド仮説」自体がそもそもの間違いだったのです。昨年、米国の大手製薬会社イーライリリー社が、開発中のアルツハイマー型認知症の治療薬に、有意な進行抑制がなかったとし、薬の承認申請をおこなわない発表をしたことも「アミロイド仮説」の誤りを証明しています。

ところが近年、認知症の発症には「ホモシステイン酸」というアミノ酸の一種が関与していることが発見されたのです。このことを発見し、証明したのは今回の共著者である長谷川亨先生です。長谷川先生は、ホモシステイン酸が体内に蓄積すると、脳の機能に障害が起こりアルツハイマー型認知症になることを明らかにしました。さらに、体内に蓄積されたホモシステイン酸を減らすことで病状が改善されることもわかりました。

 つまり、治らないとされてきた認知症の根本的な治療が可能になり、治る可能性が出てきたのです。

 

 

ボケない、薬に頼らない老後は実現できる

 

――認知症で苦しまないために、何をしたらいいのでしょうか?

 予防、早期発見、早期治療に尽きます。長谷川先生はコーヒー、カカオ、そして緑茶などがホモシステイン酸を減らすことを証明しています。こうした抗ホモシステイン酸の食品を積極的に摂ることで、認知症になるリスクは減るはずです。

 つぎに早期発見です。病気を可視化できる画像診断を受けることが基本ですが、MRI検査だけでは、軽度認知障害(MCI)や初期の認知症は発見できません。PET検査が必須です。そこで認知症予備軍といわれるMCIと診断されたら、抗ホモシステイン酸の食品の摂取をはじめとする対策をすべきでしょう。

 

――認知症検査のベストなタイミングはいつでしょうか?

  ボケるか、ボケないかの境目である軽度認知障害(MCI)の早期発見が不可欠ですが、残念ながらMCIを自覚して検査を受ける人が少ないのが現状です。MCI の段階では日常生活の支障が少ないため、もの忘れが多くなってきても「老化現象だから」「自分はまだ大丈夫」と見くびる傾向があります。今はパソコンやタブレット端末から、自分でMCI の状態を判別できる早期発見ツールもありますから、これらを活用し定期的にチェックをすることをおすすめします。そこで結果に変化があらわれたら、早い段階で脳の画像診断を受けましょう。とくに脳のPET検査は、正常と病気のグレーゾーンであるMCI の発見に極めて有効です。

  

――「アトラ50」のユーザーに向けてメッセージをお願いします。

現代を生きる50歳、60歳の人は若々しく、アクティブな方も多いと思います。いつまでもお元気で、今の生活を楽しむために、不安の種を放置するのではなく「認知症の芽」があれば、それを早く摘むことです。軽度認知障害(MCI)から認知症の移行を防ぐことは十分可能です。間違った治療の犠牲になる前に、今、みなさんができることを実行すること。それが最強の認知症予防策になります。

写真/小久保松直

 

 

 

  

 

『薬いらずで認知症は防げる、治せる! ~認知症医療で後悔しない3つの方法~』

佐藤俊彦 (著), 長谷川亨 (著)

出版社: イースト・プレス

価格:1,000円(+税)

概要:

なぜ専門医に誤診が多いのか?

それは病気を可視化する「画像診断」を疎かにしてるからです。

なぜ治療薬が効かないのか?

認知症の原因の定説「アミロイド仮説」自体が間違っているからです。

「認知症800万人時代」が来ると予測されるなか、

「ホモシステイン酸」というアミノ酸の一種こそが

アルツハイマー病の真因だったという

衝撃の発見をした著者が明かす、

誤診だらけの医師、対処法でしかない認知症医療で後悔しないための

予防、早期発見、早期療法の具体策。

 

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