今日（2015年8月21日）の日経平均株価は、中国経済の減速、原油価格の低下などによって世界経済が失速する懸念を受け、前日の欧州、NY株式市場の大幅下落を引き継ぎ、大幅下落で終わりました（終値19,435円）。

先日発表された日本の4-6月GDPもマイナスになったように、世界経済全体も減速傾向にあると認識されはじめたかもしれません。

この株価の下落が一時的なものか、長引くのかは神のみぞ知るところですが、私は、原油価格の下落は、長期的に見ると日本経済には大きくプラスにはたらくと見ています。

株式投資の判断基準とは？

ところで、皆さんは、金融資産運用をするときに、何かの指標を目安にお持ちですか？　テクニカル分析ですと、順張りの場面で使うトレンド系指標、逆張りの時に使うオシレータ系指標等、代表的なものがいくつかありますが、そんなに難しく考えずに、まずはこの指標を見ていくことをお勧めします。

PER（Price Earnings Ratio）株価収益率

私は、収益不動産のご紹介もするのですが、その場合の代表的な指標は、

「表面利回り」＝年間収益/物件価格

です。これは、この物件の価値を表すもっとも基本的な指標です。

これと同様に、今の日本株が割安か割高かを判断する基準がPER＝株価収益率です。不動産投資でいう表面利回りの逆数が株価収益率となります。

ＰＥＲは、不動産投資で言うと「実質利回り」（の逆数）です。

「実質利回りも考えずに、不動産投資する人はいないでしょ！」

というほど表面利回りは、投資判断基準の基本中の基本ですが、株式投資においては

ＰＥＲを軽視している人が驚くほど多いです。

５年間で３３５万円の損！？

では、少し具体的に見ていきましょう。

最近の日経平均株価は約２万円前後ですが、わかりやすくそれに２万円を投資すると年にいくらぐらいの実質的なリターン（株主資本の増加、キャピタルゲイン＋配当金受取額、インカムゲイン）が期待できるでしょうか？

答えは、約1,300円です。

　皆さんは、日本経済新聞社のこのサイトご覧になったことありますか？とてもコンパクトで見やすくまとまっていますので、是非一度訪れてください。

http://www.nikkei.com/markets/kabu/japanidx.aspx

　この中に「株価収益率（連結決算ベース）」という指標があって、昨日8月20日の日経平均のＰＥＲ（株価／収益：率）は、前期基準で17.63倍、予想ベースで15.99倍となっていますが、昨日の日経平均終値を使って計算すると、

20,033円÷15.99倍＝1,252円

となりますので、日経平均株価が１つの企業とした場合の今期の利益予想は約1,300円弱と計算されます。

これを年利に置き換えますと

1300円÷20000円＝0.065