資産運用をはじめたいがどのようにしたら?<愛知県、49歳、女性>
これまで銀行や郵便局に預貯金をしたことしかありません。
今から資産運用を始めたいと考えているのですが、最近はどこの国の株が暴落したとか、世界同時株安といった不安を感じるニュースが聞こえてきて、 具体的にどんな所から始めたらよいか迷っています。
投資予算としては当初1,000万円を用意しています。夫婦で地道に貯めてきたお金の一部です。もし株価が高止まりしているなら、今は買い時ではないのではとも思うのですが。もうすぐ50歳という節目でもあり、資産の活用を検討中です。
信頼のできる投資信託があれば任せたいとも思っています。あまりハイリスクなのは怖いです。宜しくお願い致します。 (愛知県在住、女性 (49) 既婚、パート)
弊社へのご相談でも、今まで、銀行やゆうちょ銀行にしか、お金を預けたことがないという方がかなり多くいらっしゃいます。
経済環境がデフレーションの時代は、投資をしないで現金や定期預貯金で持っていても、お金の価値が上がって行きましたので、結果的にそれが資産運用になっていました。
では、最近の物価情勢はどうなっているのでしょうか。毎月下旬に総務省から発表される、消費者物価指数(CPI)の2015年8月の数値は、前年同月比、全国平均で総合+0.2% 生鮮食料品を除く総合が-0.1%でした。
この数値を詳細に見ていくと、8月の数値には原油価格の下落が大きなインパクトを与えていますが、それ以外の食品、耐久財などは、価格が上昇しているということが分かります。
次に、人生100年本気で老後の資金を考えてみましょう。平成25年の男性平均寿命が80.2歳、女性が86.6歳です。現在50歳の方々が30年後、物価がどうなっているか、想像してみるひとつのヒントとして、今から30年前の物価がどうだったのか、さかのぼって見てみましょう。
たとえば、喫茶店でのコーヒー1杯の価格ですが、昭和60年が280円 平成15年が436円(約1.5倍)、うどんが昭和60年330円 平成18年が510円(約1.5倍)と20年間の比較ですが、大体50%の上昇です。
さらに、アベノミクスが掲げている年2%のインフレ目標が予定通り進めば、今初乗り運賃が710円のタクシー料金が10年後には865円 スターバックスのコーヒー320円が390円となります。一方、預金の平均金利は今後10年継続すると仮定すると0.3%ですので、100万円の預入金額は100.3万円にしかなりません。
このように、預貯金に預けるだけの投資戦略では、お金の価値が大きく目減りするのは明らかです。
では、どうすればよいのでしょうか。その答えは、なるべく安いコストの金融商品を長期投資の観点で所有するということです。さらに投資商品、投資時期を分散することが必要です。
ご質問のケースで、1,000万円を投資に振り向けるとすると、たとえば日本株に250万円、先進国株に250万円、新興国株に500万円とするのも一つの方法です。
また、購入者がコントロールできるコストは、投資信託の場合、購入時の手数料と所有期間にかかる信託報酬などがあります。これらがなるべく安い投資信託を選択することも大事な要素です。
しかし、多くの投資信託、株式、債券の中から、現在の経済情勢にあった金融商品を選択するのは難しいと感じる方々は、IFA(Independent Financial Advisor)と呼ばれる独立系金融アドバイザーを使ってみるのもお勧めです。
証券会社の営業マンと異なり、ノルマに追われることがないため、顧客との長い付き合いを意識するIFAが多く、また資産運用のほかに一般的な税務、相続などのライフプランを作成しながら、最適な金融商品を提案するファイナンシャルプランナーを活用するのも一考です。
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