起業・独立と役職定年制の見直しで悩む
【はじめに】
最近一部の企業で役職定年制の見直し、要は撤廃や撤廃予定、
あるいは最初から制度導入を考えていないといった傾向が目立つと
話題になっています。
ちょうどこのタイミングである起業志望の相談者から
これに関係する新たな相談を受けました。
今回はこの事例を基に
起業・開業の実行と役職定年制見直しとの兼ね合いについて
紹介していきたいと思います。
【役職定年制の明暗】
アトラの読者なら細かい制度の説明は不要でしょうが、
ごく簡単に言いますと、ある年齢までにある役職に達しない場合、
~50才までに課長昇進が出来なかった係長といったケース~
50才以降には係長職を解かれて主任、又は平社員として従事する。
この際、職場が今まで通りであれば昨日までの部下を上司として
迎え入れることとなり、指示を出す側から指示を仰ぐ側に変わるのです。
無論、それまでの役職手当も、職務権限も「はく奪」されますから
地位もおカネも大幅な変化を強いられるのです。
なぜこんな制度が導入されたかと言えば、
今のシニア世代がいつまでも役職者として存在していることで
それに続く中堅世代、事実上の会社の主要戦力に当たる世代が
頭打ち状態でなかなか昇格、昇進が出来ない、イコールモチベーションの低下
さらには新入社員への悪印象に繋がり、入社志望者にも影響が及ぶ?
といった風潮の中で制度化されたと考えます。
正直なところ、過去の栄光だけに縋っているようなぶら下がり管理職は
いましたし、たまたま入社人数が少ない世代だったことで昇進が早かったといった
管理職の更迭には効果はあったと言えます。
ですが、その反対に実に有能で得難い人材であっても
年齢制限という一線だけで空しく現場から去らなければならなかったケースも
また少なくなかったようです。
これが昨今の少子化や就職先の選択権が学生側に移ったことなどから
若手社員の構成比が伸び悩み、さらに国からの定年延長や雇用確保の推奨で
今いる戦力の有効活用を図らなければならなくなりました。
最初は、定年延長や再雇用、雇用延長といった制度の見直しでしたが
今回はこれに加えて人件費の膨張を前提として役職定年を見直し、
65才迄今の給与や肩書を延長、または復活させるという形になったのです。
【グッドタイミング?それとも?】
今回の相談者は自身が役職定年制を見据えて
起業・独立を目指し、1年間にわたって相談を重ねてきた50代の男性でした。
もともとしっかりした視点をお持ちの方で足元を固めたうえでの
事業計画にも詰めの甘さは見当たらず、成功の確率はかなり高いと思いました。
それが、今期から役職定年制の廃止、現状の給与、肩書のまま
65才まで会社勤めが出来ることになったのです。
さすがにこの方も想定外だったようで、改めての相談となりました。
それでも初志貫徹で来年の早期退職、起業をすべきなのか?
安定した収入と社会的肩書をあと10年近く持つことが出来る、
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