信用保証制度の見直しで貸し渋り、貸剥がし再来か
マイナス金利導入により金融機関はどんどん中小企業に融資をしてくれる印象を皆さんお持ちではないでしょうか。
しかし、はたしてそうでしょうか。
それは業績に何ら問題のない企業への融資であり、赤字等財務内容に問題のある企業には金融機関は引当の関係から保証協会の保証を中心とした保全優先の対応が大半です。
今後、新たなる不安要素があります。政府が信用保証制度の見直しに動いていることです。
従来中小企業が金融機関から融資を受けるとき、信用保証協会に一定割合(一般保証なら8割、セーフティネット保証だと10割)の保証をしてもらい、融資を受けやすくする制度があります。
この保証が縮小すると貸し渋り、貸剥がしが多発しかねません。見直しの発端は、昨年4月にOECD(経済協力開発機構)が出した「対日審査報告書2015年版」。
日本の「中小企業は相当な政府支援を受けている」「政府支援は縮小されるべきで、政府保証は限られた期間、若い会社に焦点を当てて行われるべきだ」と指摘しました。
これらを受けて昨年11月、中小企業庁が信用保証制度の見直しの検討を開始しました。そこでは「創業期には手厚く支援し、成長とともに徐々に保証制度の割合を減らして金融機関の割合を高める」ような枠組みを検討する方向性が示されました。
金融不安を煽るつもりはありませんが、保証協会の赤字が約1兆8千億あり政府が財政支出をしている現状を考えると必ず信用保証制度の改定が予想されます。
そのために、今から戦略的資金調達を考える必要があります。そのノウハウについて今後セミナーの開催、個別相談会でサポートしたいと思います。
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