【足の悩みに関する意識調査】4割以上の方が外反母趾に悩まされているということが明らかに
いかがでしょうか。自分に合った靴選びの大切さに気付かされる驚きの結果だったのではないでしょうか。
最後に、外反母趾手術の名手でもある国際医療福祉大学三田病院 整形外科 須田康文医師による外反母趾に関する解説もご覧ください。
【外反母趾の権威/国際医療福祉大学三田病院 整形外科 須田康文医師 講評】
本当は怖い!外反母趾がもたらす症状
外反母趾の患者さんの中には、母趾の痛み以外にも
✓となりの趾の裏が痛む
✓足の甲が痛む
✓足首や膝、腰が痛む
といった母趾以外の症状を示す方が少なくありません。
また、外反母趾になると、骨の配列と筋・腱の配列がずれて母趾に力が入りにくくなります。
このため歩くのが不安定、つま先立ちしにくいといった機能的な問題を訴えられる方もいらっしゃいます。
ご高齢の方の転倒の原因の一つとして外反母趾も最近話題になっています。
外反母趾の原因
✓遺伝… 外反母趾になりやすい体質は遺伝します。
✓やわらかい関節…親指の付け根にある第1中足骨を支える靭帯が緩むと、第1中足骨が内側に倒れる原因に。
✓扁平足…外反母趾から扁平足になる人もいますが、扁平足から外反母趾になる人もいます。
✓ハイヒール、先細の靴…これらの靴を履き続けることで外反母趾になる人もいます。
✓加齢…年齢が進むと骨格を支える靭帯や腱がたるみ、外反母趾が悪化する場合があります。
✓体重…体重増加もひとつの要因として作用するケースも。
外反母趾にならないために気をつけたい3つのポイント
✓よく歩く… 外反母趾の要因の一つは、年齢と共に衰える足の筋力低下。筋力が減少すると、土ふまずを支えるアーチが減少し、バランスが偏ってきます。足指周りの筋肉の退化を防ぐためにも運動をしましょう。
✓靴選び…先端の狭い靴を割け、5本の指が靴の中でしっかり伸びるものを選びましょう。足幅が広くなりすぎないように、甲で足をとめられるもの(足の幅を、ボールの手前部分で紐やベルトで止められるもの)が望ましい。
✓歩き方…歩行では、足はかかとから地面につき、つま先で離れるのが基本です。その間、からだの重心も足の後ろから前へ移動します。重心が前に偏りすぎる歩行は(長時間のハイヒール歩行など)外反母趾発生の要因になります。
外反母趾を悪化させないためにできる3つのこと
✓グーパー運動…足の指をグーパーと開いて閉じてを繰り返す。朝晩でそれぞれ30回程度。特にパーを頑張って
ください。親指の先を内側に開く(外反母趾の逆です)筋肉の鍛錬につながり、外反母趾の進行を抑えます。
✓足のストレッチ…親指の先が内側に開く、親指の付け根外側のストレッチも有効です。
✓ガーゼやコットンを挟む…皮膚の擦れを起こさせないため、親指付け根外側が固くなるのを防止するために
親指と第2足指の間にガーゼやコットンをはさみ親指と第2足指が直接触れないようにしておくことも有効です。