「ゴルフはメンタルだよ」「やっぱりメンタルは大事だね」と、メンタルの重要性を認識されている人は多いと思います。しかし、メンタルを強化する試みを実際に行っている人は、はたしてどれぐらいいるでしょうか？

どんなスポーツも「心技体」が大事

ゴルフに限らず、どんなスポーツも「心技体」が大切です。

私は、その中でも「体」が最も重要なファクターだと考え、「体心技」と表現しています。ですから、レッスンの中でも身体バランスを整えるコンディショニングに重きを置き、スクール会員の皆様にもそのことをご理解いただき、実践していただいています。

また、ゴルフが上手くなりたいと思う人で、ゴルフの練習をしない人はいないでしょう。練習により正しいスイング技術、つまり「技」を習得しようとするわけで、これも大切です。

しかしながら、「心」を強化する試み、つまり「メンタルトレーニング」に実際に取り組んでいる人は、とても少ないと感じます。具体的に何をすればよいのか分らない人が、少なくないのではないでしょうか？

つまり、「体心技」のうち、「体」と「技」に関しては、それぞれの取り組みをされていますが、「心」に関しては、まだまだ十分とは言えないのです。多くの人が、メンタルの重要性を認識しているにもかかわらず、です。

「心」とは？

では「心」とは何でしょうか？メンタルトレーニングとは、一体何をトレーニングすれば良いのでしょうか？

一見、心は心臓にあると思われがちです。それは、精神的に緊張したり、プレッシャーを感じたりすると、心臓がドキドキするといった生理現象が起きるからでしょう。しかし、実際のところ、心は脳の働きの一部です。

メンタルは、「心」と「頭」に分けられます。心は「感情」、頭は「思考」です。少し専門的な言い方になりますが、「感情」は大脳辺縁系というところで司り、「思考」は大脳新皮質というといころで司っています。

そして、それぞれはお互いに影響を及ぼし合い、良い感情は良い思考を生み、良い思考は物事のパフォーマンスを高めます。これはゴルフでも、けして例外ではありません。

ということは、いかに自分の「感情」を、良い状態にコントロールするかが重要なのです。このことは、「いかにして脳の働きを強化するか？」ということに他なりません。つまり、脳の力「脳力」が重要というわけです。

ゴルフでいえば、「いかにして良いスイングをするか？」ではなく、「良いスイングができるよう、いかにして脳力を高められるか？」が重要なのです。